涼宮ハルヒの憤慨

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涼宮ハルヒの憤慨 (角川スニーカー文庫)

涼宮ハルヒの憤慨 (角川スニーカー文庫)

「編集長★一直線!」と「ワンダリング・シャドウ」の2編を収録した短編集というよりは中編集。個人的に「涼宮ハルヒ」シリーズ(というより谷川流氏の著作)の短編はあまり面白いとは思えない。これくらいの長さ以上が恐らく氏の本領発揮なのだろう。
怪作「涼宮ハルヒの消失」以来、新たな伏線を張りまくっているこのシリーズだが、本作でも伏線張りまくり。中でも長門有希の『無題』3部作がとても印象的。ハルヒがクラスに溶け込みつつあったり、有希が冗談を言ったり、キャラクターに変化の兆しが現れているという点で大きな転換点なのかも。
なんだかキョン以外のすべての登場人物が「オリエンタル急行殺人事件」よろしく普通の人間じゃないような気さえしてくるよ。