ハヤテのごとく!

 
漫画版「ハヤテのごとく!」のノベライズ版。漫画の「下田温泉編」の後の話と言うことで、週刊少年サンデーの連載を読んでいないと意味がわからないという弱点があるが、それでも「ハヤテ」の副読本としてはなかなかの内容。漫画では不得意の人物の心理描写や細かい設定などがきちんとフォローされているのはもちろん、アニメや漫画ではことごとく伏せ字だった数々の危険ネタが全く伏せることなく登場してきたり、挿絵のナギがおぱんつを披露してくれたり、さすがに漫画と小説の違いを心得ていらっしゃる。
著者は「まぶらほ」の築地俊彦だが、正直「まぶらほ」よりもこっちの方がおもしろいんじゃないかと思う。それより気になったのが「ガガガ文庫」のラインアップの貧弱さ。鳴り物入りで登場した新ライトノベルレーベルのはずなのに「ハヤテ」以外食指がのびないのはちと問題ではないのか。