灼眼のシャナ(15)

灼眼のシャナ〈15〉 (電撃文庫)

灼眼のシャナ〈15〉 (電撃文庫)

 
 
およそ100年前のハワイ諸島で起こった出来事を描く番外編。
次以降で登場するであろうフレイムヘイズや"徒"の顔見せ、「約束の二人」の過去話、フィレスが吉田さんに渡した宝具の物語、と言ったところ。フレイムヘイズと"紅世の王"、そして人間が敵味方乱れる展開は意外性があるし、物語もスピーディ。前任の「零時迷子」ヨーハンの裕二と異なる戦い方もなかなかよく考えられているし「極光の射手」キアラの成長の物語としても読み応えがある。
でもいい加減シリーズに寿命が来ていることは否めない。本編を進めず、ただシリーズの延命のためにダラダラと引き延ばしているようにしか(たとえこの話が本編にきわめて重要な役割を持っていたとしても)感じられないのは非常に残念。これが15巻ではなく「番外編3」とかだったらまだ素直に読むことができたのかも。