狼と香辛料(12)

狼と香辛料〈12〉 (電撃文庫)

狼と香辛料〈12〉 (電撃文庫)

 
北の地方の地図を書いてもらうためにタウシッグという田舎町を訪れるロレンスたち。そこで一悶着あるのかと思ったら意外にも村人は友好的で、何も事件は起こらず。あれあれこのまま何も起こらずに終わってしまうよと思った後の急展開。
事件が起こった後のスピーディーな展開が心地よくて、読んでいて引き込まれる。この巻に登場する2人の聖女の生き様は壮絶で、以前出てきたエーブがもっとも人間くさい生き方をしているキャラだとすれば、こちらはもっとも美しい物語を持ったゲストキャラかもしれない。
今回は特に風景の描写がすばらしく、今までとはひと味違った「狼と香辛料」なのかも。