宇宙戦艦ヤマト 復活篇

マクロスF」の2回目を観に行こうと思ったけど、やっていたのでこっちにした。
劇場には両手で数えられるほどの人数しかおらず、間違いなく私は最年少というオヤジ向けアニメ。
公開直後だというのに、同時期公開の「ワンピース」はもちろん公開1ヶ月半経過の「マクロスF」より空席が多かった時点で嫌な予感はしていたのだけど、予感的中。最初から事件の発端をすべてナレーションで済ませるという手抜きから始まり、本編はご都合主義と主人公補正のオンパレード。
移民船団を突如襲う異星生物というプロットは奇しくも「マクロス」と同一だが、こちらには歌や変形メカ、三角関係などの核となるテーマもなく、戦闘シーンはスピード感も戦術も凝った構図もなくただビームを打ち合っているだけの戦闘は全く盛り上がらない。おまけに話がいくつかのパートで完全に分断されており、盛り上がる場所は皆無。特にラスト30分のとってつけた感と来たら、もういい加減にしてくれという感じ。若い乗組員たちは艦長の古代@山寺宏一にみんないいところを取られてしまってどんな人物なの知ることなく物語が終わってしまった。そもそも、ヤマトが復活する理由すら説得力がなくて困る。
デザインセンスが70年代なのは仕方がないとしても、ほかの部分はもう少し現代のクオリティに近づけてもらいたかった。これではまるで専門学校の卒業制作、どうやら続編を作る気満々のようだが、この客の入りと内容では果たしてどれだけ実現の可能性があることやら。完全に過去の遺物になり果てていて、いちアニメファンとして悲しいの一言。