フルメタル・パニック!(12)

最終巻は前巻とはうってかわって登場人物みんなが泥にまみれて必死に戦っているのが印象的。味方のキャラクターはすべて各上の相手と戦っているのだから当然といえば当然なんだけど、前巻で敵の物量をものともしない戦いだっただけに余計その印象は強まる。つけるべきケリはきっちりつけ、明かすべき謎はきっちり明かしてきれいにまとまっている*1。文章は簡潔でテンポ良く読める。これこそまさにライトノベルと言えるのではないだろうか。中学生が書いた落書きのような小説がライトノベルではない!と思いたいのだけど、悲しいかな「フルメタ」はこれが最終巻。ある意味、ライトノベルの世代交代を象徴するのかもしれない。
非常に面白いシリーズだったのだけど、難を言えば刊行ペースが遅すぎるということ。え?それでも完結しただけありがたいって?そうかもしれない……(笑)

*1:一部の戦いの決着がご都合主義的に感じないでもなかったけど